無線局の免許制度は、電波の有効な利用を実現する仕組みです。その仕組みは、各無線局がそれぞれの目的を有効に実現することができ、かつ、他の無線局に妨害を与えないことの2つが主な内容です。
1 無線局の開設目的を実現すること
| |
電波の利用は、総務省の周波数割り当て計画(電波法第26条)に従い、無線局開設の目的別に周波数の割当てが行われ、目的を有効に実現できるようになっています。実際には、多様な業務(利用目的)に利用されています。
無線局の開設目的別分類は、概要、次のようになります。
●電気通信サービス用無線局
一般市民の利用に供するサービスを行うための無線局です。
NTTドコモ、KDDI等の電気通信事業者が免許人です。
例:携帯電話をはじめ、衛星通信等の無線局です。
●国の行政関係無線局
警察、航空保安、海上保安、道路、河川、気象等、国の行政を効率的に行うために利用する無線局です。
無線局の免許人は、行政を担当する各省庁です。
● 市民生活に関係する無線局
放送、電気、ガス、水道、交通等、市民生活の安定に貢献するサービスを行うために利用する無線局です。
無線局の免許人は、各事業を行う者です。
● 一般業務用無線局
各種企業活動を効率的に行うために利用する無線局です。
無線局の免許人は、各事業を行う者です。
なお、電波法は、公共性の高い次の無線局を重要無線通信と定め、その社会的役割を果たすよう保護しています。
- 電気通信業務(携帯電話等)の用に供する無線局
- 放送の業務の用に供する無線局
- 人命若しくは財産の保護又は治安の維持の用に供する無線局
- 気象業務の用に供する無線局
- 電気事業に係る電気の供給の用に供する無線局
- 鉄道事業に係る列車の運行業務の用に供する無線局
これらの無線局の無線設備の機能に障害を与え、無線通信を妨害した者は、5年以下の懲役、又は250万円以下の罰金が課せられます。
|
|
参考 電波の利用分野別無線局は、下表の通りです。

|
|
2 他の無線局へ妨害を与えないこと
| |
無線通信は、空間を電波の共通な伝送路として利用するために、電波を利用する免許人は電波法令を遵守、混信防止の義務が課せられます。
@ 無線局の送信設備の技術的条件の遵守
A 無線局の運用ルールの遵守
B 他の無線局への妨害の排除
(1) 技術的条件
| |
各無線局は、電波法令に定める局の種別、通信方式、周波数の区分等に応じた技術的条件を遵守する義務が課されています。
技術的条件の主な事項
- 送信設備に使用する電波の周波数の偏差
- 発射する電波の型式
- 周波数帯域幅
- スプリアス発射の強度
- 空中線電力
|
|
|
(2) 無線局の運用
| |
無線局の運用は、無線局における活動であり、この活動は、電波を発射し、または受信して通信を行うことが中心になります。電波法令では、無線局の運用にあたって混信の防止に関する次の事項について定めています。
無線局の運用基準に関する主な事項
- 無線局の免許状に記載された事項の遵守
- 混信の防止
- 無線局の通信方法
- 無線設備の性能の維持
- 非常の場合の無線通信
|
|
|
|
3 周波数の割当て区分
| |
無線局への周波数割当ては、専用的に周波数を使用する方法及び周波数を共用して利用する方法の2つの区分があります
|
○周波数を専用使用する無線局
放送、警察、消防、防災などの無線局は、専用の周波数を使用することにより、無線局の目的を効率的に達成する仕組みです。
○周波数を共用して使用する無線局
航空通信、船舶通信等は、航行の安全を可能にするため、周波数を共通に使用することにより各航空機相互間や各船舶相互間の通信が可能になり、航行の安全等無線局の目的を効率的に達成する仕組みです。
|
|
| (注1) |
アマチュア無線は、金銭上の利益でなく、専ら、個人的に技術的興味をもって行う自己訓練、通信及び技術的研究を行う電波利用であって、同じ目的を持つ多数のアマチュア無線家同士が行う無線通信であり、当然、周波数を共用使用して行うことになります。 |
| (注2) |
周波数を共用して使用する通信は、通信のルールを守ることが混信を防止し、電波を有効に利用する条件です。例えば、自分が電波を出す前に他の通信に妨害を与えないことを確認してから発射する。また、自分の呼出名称及び通信の相手の呼出名称を明確にして行う通信ルールが決められています。(電波法の無線局運用規則がこれに該当します) |
|
4 周波数の利用技術の進展と無線局数
| |
周波数の利用技術は、周波数の低い方から高い方へと開発が進められ、利用の拡大が図られてきました。下図のグラフは、無線局の増加の推移に主な移動通信のシステムが導入された時期を付記しました。

|
5 無線局数の推移
| |
(1) 全国の無線局数の推移(平成11年度から平成19年度)

(2) 地域管内別無線局数及び混信・妨害申告件数、不法無線局出現数
|
|
ページトップへ |